今回、ご紹介するのは、そろばん式指計算のレベル3です。
そろばん式指計算というのは、そろばんと同様のコンセプトを手指で表現する「そろばんフィンガー」というものを使って行います。今回は、以前ご紹介した「そろばん式指計算 レベル2」の次のステップにあたる「そろばん式指計算 レベル3」をご紹介します。このレベル3も、そろばん式指計算のカリキュラムの中では入門編にあたります。
そろばん式指計算 レベル3
そろばんフィンガーとは
そろばん式脳トレーニング®️では、手指で数を表現するときはそろばんフィンガーという手指の形を使います。このそろばんフィンガーを使って計算するのが、そろばん式指計算というトレーニングです。
今回のレベル3では、レベル2に引き続き、五指(ごゆび)を使った計算を行います。五指を使うことで、そろばんフィンガーでは片手で9までを表すことができます。
そろばんフィンガーの0から9は以下の形です。
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レベル1のおさらい
そろばん式指計算のレベル1は、上記の図では、上段の0から4までを使いました。人差し指から小指は、それぞれ一指(いちゆび)と呼び、一本が1を表します。これは特にそろばんフィンガーという意識をしなくても、普通に指を使って0から4までを表すのと同じなのでそこまで難しくはないと思います。ただ、珠算と違って、環指(薬指)や小指を使うこともあり、適切なスピードで行うことで、このレベル1でもしっかりと脳の活性化は得られます。
レベル2のおさらい
レベル2では新たに五指を使った計算が出現しました。そして、片手で表わす0から9までの全ての数が出現しました。ただ、レベル2では5は五指(親指)を単独で動かす計算のみ。つまり、+5、もしくはー5は出てきましたが、6から9の足し算および引き算は出てきませんでした。レベル2では「5=親指」ということに、まずは慣れて頂くことを目的としていました。
レベル3で使用する要素、計算式
今回のレベル3では、レベル2では出てこなかった6から9の足し算、引き算の計算式が出てきます。すなわち、そろばんフィンガーの一指と五指のパーツを同時に動かす要素、ということになります。
ルール
出てきた計算式にそって足したり引いたりします。途中経過で引けなくなる(マイナスになる)ことはありません。また、途中経過も含めて0から9までの範囲しか出てきません。引けなくなったり、10以上になったら、その時点で間違っていますので、もう一度最初からやり直して下さい。
基本動画
基本動画では、画面が切り替わるスピードが5段階あります。例題や理論の説明、ポイント説明などもありますので、詳細を知りたい方は基本動画をご覧ください。
ショート動画
そろばん式脳トレーニングのYoutube公式チャンネルには1分程度でできるショート動画もあります。ショート動画でも色々なスピードのものが配信されています。毎日脳トレをやりたい方は、Youtubeの公式チャンネルを登録してやってみましょう。
トレーニング集
解説や例題を省いたトレーニング集もあります。やり方はわかっているので、このトレーニングを集中的にやりたいという方は、以下のトレーニング集にチャレンジして下さい。
脳の活性化の効果を高める為に
画面に出る計算式(足すX、引くXなど)を声に出しながら行うと効果がアップします。
注意点
基本動画には5段階のスピード(ゆっくり、ややゆっくり、普通、やや速い、速い)があります。計算に伴う指運動をしっかりと行うことが大切ですので、できるだけ大きく、はっきり指を動かすことを意識しましょう。
スピードがゆっくりのもので、計算だけでは簡単に感じるものであっても、指を動かすことで脳の活動量は増えますので、少しゆっくりめに感じるレベルがオススメです。
トレーニングのポイント
そろばん式指計算と珠算の効果の違い
そろばん式指計算と、そろばんを使った計算=珠算と違う点が大きくは2つあります。一つは、そろばん式指計算は手指を大きく動かすということ。そして、もう一つは中指、薬指、小指を動かす、ということです。
以前はJIS規格として規定されていたそろばん
珠算では、そろばん道具を操作しますが、それほど大きな動きではありません。そろばんは以前はJIS規格として規定されていたこともあり、一般的な算盤の大きさや形は同じです。速算に最もふさわしいように規格規定されていたので、大きく指を動かす必要がありません。そろばん式指計算は計算結果を速く出すことが目的ではなく、大人の脳の活性化が目的ですので、できるだけ手指を大きく、はっきり動かすことが必要です。この大きく手指を動かすことで、脳への刺激をしっかりと得ることができます。
ちなみに、そろばんのJISでの規格については、技術進歩、製品需要構成の変化から規格が活用されていないということで、1998年に廃止されています。とはいえ、今でも多くの一般的な算盤は大きさや形は統一されていますが。
親指と、環指(薬指)、小指を一緒に動かす
そろばんでは親指と人差し指しか使いません。子供たちのお稽古でも、中指などを使おうものなら「それは正しい指使いではない」ということで矯正されます。
大人の脳の活性化では、特に薬指と小指を使うことが効果を高めてくれる、ということが実験で判っています。そろばん式指計算のレベル2では五指を単独で動かす計算式を扱いましたが、レベル2で慣れた五指の使用と、一指を一緒に動かす今回のレベル3では、より、脳は活発に動いてくれます。